~私のウェルビーイング~ 「ちゃんと幸せでいる」ということ

こんにちは。CO.COROサポート カウンセラーの藤村七美です。

「最近、なんだか満たされていない気がするんです」

そう話してくれたのは、40代の女性でした。仕事も順調、家庭も大きな問題はない。周りから見れば「うまくいっている人」です。それなのに、ふとした瞬間に感じる、ぽっかりとした空白。「贅沢な悩みですよね」と、少し申し訳なさそうに笑っていました。

でも私は、その言葉を聞いたとき、「ああ、とても大切な感覚だな」と思ったのです。

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最近よく耳にする「ウェルビーイング」という言葉。
日本語にすると「幸福」「健康」「良い状態」などと訳されますが、どこかしっくりこないと感じる方も多いのではないでしょうか。私なりにとてもシンプルに言うなら、「ウェルビーイング」とは「ちゃんと自分の人生を生きていると感じられる状態」なのではないかと思っています。

先ほどの彼女は、丁寧に話を聴いていくと、こんなことを言いました。「私、ずっと“ちゃんとした人”でいようとしてきたんです」

・親に心配をかけないように
・職場で迷惑をかけないように
・家族のためにきちんとやろうと

気がつけば、「こうあるべき」に囲まれていた、と。「でも最近、ふと思うんです。私は、何が好きだったんだろうって」その一言に、私はとても大きなものを感じました。

ウェルビーイングは、「問題がない状態」ではありません。むしろ、「自分は何を感じているのか」「本当はどうしたいのか」に、気づいているかどうか。そこに近いものだと感じています。

ある60代の女性は、こんな話をしてくださいました。
長年、家族のために働き続け、子どもも独立。ようやく自分の時間ができたとき、ぽつりとこう言ったそうです。「私、今まで“自分のために何かする”って、してこなかったなって」それから彼女は、小さなことから始めました。

・好きだったけど我慢していた習い事
・ゆっくりお茶を飲む時間
・行ってみたかった場所への一人旅

「最初は、こんなことしていいのかなって思ったんですよ」そう笑いながら話してくれました。でも続けてこうも言いました。「でもね、だんだん“私、今、生きてるなぁ”って思えるようになったんです」

この「生きている感じ」こそが、ウェルビーイングの核心なのかもしれません。大きな成功や特別な出来事ではなく、

・今日の空気が気持ちいい
・誰かとの会話にほっとする
・自分の選択に納得できる

そんな、ささやかな実感の積み重ね。

私たちはつい、「もっと頑張らなきゃ」「ちゃんとしなきゃ」と、自分に厳しくなりがちです。特に、誰かを支える立場にいる方ほど。でも、ウェルビーイングの視点で見ると、少し違う問いが生まれます。

「私は今、心地よく生きられているだろうか?」

もし今、少しだけ立ち止まれるなら、こんな問いを自分に向けてみてください。

・最近、ほっとした瞬間はいつだっただろう
・誰といるとき、自分らしくいられるだろう
・本当は、何を大切にしたいと思っているのだろう

答えがすぐに出なくても大丈夫です。その問いを持つこと自体が、すでにウェルビーイングへの一歩だから。最初にお話しした女性は、こんなふうに変化していきました。

「大きく何かを変えたわけじゃないんです。でも…」

・無理な頼まれごとを一つ断ってみた
・好きだった音楽をまた聴き始めた
・週に一度、自分のための時間をつくった

「それだけなんですけど、前より少し、自分のことが好きになれた気がします」そう言って、穏やかに笑っていました。

ウェルビーイングは、どこか遠くにある理想ではなく、日々の中で「自分に戻る」ことの積み重ねなのだと思います。忙しい毎日の中で、つい後回しにしてしまう「自分の感覚」。それを少しだけ、丁寧に扱ってあげること。今日の終わりに、ほんの少しだけ。

「私は今日、どんな一日だっただろう」

そんなふうに振り返る時間を持ってみてください。それだけでも、きっとあなたのウェルビーイングは、静かに育っていきます。

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